2017年7月7日
一般社団法人 日本自動車部品工業会
会長 志藤 昭彦
このたび日EU経済連携協定(EPA)が大枠合意に至ったことを歓迎します。これまでの4年の長きに亘る交渉を担った、日EU両政府関係者の多大なるご尽力に感謝いたします。
日本の自動車部品メーカーは、顧客ニーズに応えた現地生産や競争力ある製品の輸出を行うため、グローバルにサプライチェーンを構築し、事業展開を行っております。そのため当会は、世界中で自動車部品が障壁なく往来することを保障する自由貿易の拡大が、極めて重要な課題だと認識しております。
本協定によるEU向け自動車部品の大部分の関税撤廃などにより、EUにおける不公平な競争環境が解消され、輸出品および現地生産品の輸出構成部品のコストが下がることとなるので、顧客の競争力向上に一層貢献することができます。また、同時に完成車の関税撤廃などにより、完成車に搭載される部品の輸出増につながるので、日本の自動車部品産業全体の成長を後押しする波及効果も期待できます。
本協定の一日も早い発効に向け、引き続き日EU両政府の積極的な取組みをお願いいたします。
当会としましては、本協定を弾みとして、懸案のRCEP(東アジア地域包括的経済連携)締結に向けた交渉や、TPP(環太平洋パートナーシップ)の早期発効に向けた取組みが更に加速することを望みます。